続・れんげ荘物語『働かないの』…あれから3年。

仕事を辞めて、れんげ荘という古アパートにて、1ヶ月10万円でゆったり暮らす物語「れんげ荘」。今回紹介するのは、その続編。3年後を描いた「れんげ荘物語 働かないの」を紹介するよ! 今日はそんなお話(`・ω・´)!

1作目のレビューは「れんげ荘(群ようこ著)の印象的なシーンまとめたよ(`・ω・´)♪」に書いてあるよ。登場人物の紹介やあらすじも紹介してるので、こちらを先に読むとわかりやすいと思う。ではさっそく書いていくけど、ネタばれを含むから、注意してね(´・ω・`)

前作との比較。

舞台は前作の3年後。

前作『れんげ荘』では、主人公のキョウコがれんげ荘で生活を始めるところからはじまる。そして少しずつ生活に慣れていく様子が描かれていた。

今作『れんげ荘物語 働かないの』の舞台は、その3年後。キョウコは、48歳になった。3年の歳月を経て、キョウコは今の生活に慣れ、落ち着いた雰囲気になっている。しかし良い意味で、本質はあまり変わっていないから、安心してね(`・ω・´)♪

現実世界とリンク。

この小説が発売されたのは、2013年8月。でも物語は、2011年3月からはじまるようだ。東日本大震災が発生したときの、れんげ荘の様子についても描かれている。なお、直接的な人の死を描くようなシーンはない。もちろん、れんげ荘の住人は、みんな無事だから、安心してね。それにしてもリアル。前作でも感じたけど、実体験を元に書いてるとしか思えないほど、現実感がある。

新しい登場人物、チユキ。

おもな登場人物に変化はないけれど、新しいキャラクターが登場する。その名もチユキ。リヤカーを引いて、れんげ荘に引っ越してきた、180cmの長身で、容姿端麗な若い女性。礼儀正しい。わけあって、タワーマンションの大家さんでもある。彼女の登場で、ますますれんげ荘がにぎやかになる。

前置きはおしまい。ここからは、印象的なシーンをまとめていくね。

 

キョウコは晩年に入った。

キョウコは48歳。若いとは言いがたいけど、高齢というわけじゃない。しかしキョウコ自身は、晩年に入ったと考えているようだ。小説中では、こんなふうに書かれている(P.16)。

キョウコはこのれんげ荘に住んだときから、自分は晩年に入ったと考えていた。一般的には、さあ、まだこれから一仕事といいたくなる年齢だけど、これまでのような生活はしたくなかった。金輪際いやだと思った。最初は貯金を切り崩して働かない生活をしていると、うしろめたさでお尻がもぞもぞしたりしたが、今はそんなこともなくなり、どっぷり無職生活に浸っている。

人によっては、もったいないと感じるかもしれない。馬鹿なことをしていると思うかもしれない。だけど僕は、彼女に共感する。すばらしい生活だ。

働きたい人は働けばいいし、夢がある人は夢を追いかければいい。でも、キョウコのような選択も、立派な生き方の1つだと思う。

 

小さな暮らし。

仕方がない。これが今のキョウコの、1つのキーワードになっているようだ(P.21)。

自分が選べないものの結果に対しては、万事、
「仕方がない」
 のである。地震は嫌だといっても、天変地異が起こるのも仕方がない、いくら長生きしたいといっても、寿命がやってくるのは仕方がない。仕方がないことを思い悩みすぎると、そちらのほうが体によくない気がするので、
「万事、神様のいう通り」
 と考える。

悩んでも仕方がないことは、悩まないほうがいい。どうせなら、悩んだら好転する事柄について、頭を使いたいよね。思考もシンプルに。

そしてキョウコは、小さな暮らしを愛しているし、楽しんでいる(P.22)。

どんな環境になっても、ご飯が食べられて、それが体内を通過してちゃんと出てくれて、日々、暮らせればそれで十分だ。あとのことはお天道様しか知らない。自分で、ああしたい、こうしたいというのは、不正だったり納得できない事柄に対してはいわなくちゃいけないけれど、それ以外はどうでもいいんじゃないかと思う。

これには全力で同意したい。月10万円もあれば、誰でも豊かに暮らせる。幸せというのは、決して特別なものじゃない。当たり前の生活の中にだって、たしかに存在している。当たり前のことから、幸せを感じ取ることができる人になりたい。

 

勤労の義務?

ある日、キョウコの携帯電話に、区役所から電話がかかってきた。決して上から目線の対応ではないようだけど、働くのことは国民の義務であり、当然のことだと言いたげに、なぜ働かないのかを尋ねてくる。そして職員から、衝撃の一言が…(P.71)。

まだ働ける年齢でいらっしゃるのに、何年も続けて無収入となりますと、どうしてもこちらにお名前があがってくるものですから

え、まじで? そんな仕組みになってるの? はじめて聞いたんだけど、本当なら、なかなかめんどくさいね(´・ω・`)苦笑

 

まずはやってみること。

キョウコの古くからの友人、高校教師のマユが、続編でも登場。刺繍に興味を持ったが、自分には難しいのではと悩むキョウコに対して、びしっと一言(P.78)。

あなた、エベレストに登るのだってね、一歩、足を踏み出さないと、永遠に登れないのよ。近所に散歩に行くのだって同じ。対象が何であっても、自分が動かないと何も動かないわよ。できたかできなかったかっていうのは、その後の問題でしょう。それにあなたのやりたいことって、ミスしたら他人に迷惑が及ぶような、金銭を伴う仕事でも何でもないじゃない。迷っているほうがおかしいわよ。やりなさい

ここでもマユ節炸裂! マユ、ほんといいキャラクター。あったかくて、元気付けられるよね。マユが出てくると、じっくり読むために、読む速度を落としてしまう。

何事でも、最初の一歩が一番大変なんだよね。一歩を踏み出してしまえば、思いのほか、順調に進むことも多い。僕も思考先行の頭でっかちタイプなので、マユの言葉を心に刻んでおきたい。

 

老いは確実に進行する。

刺繍をはじめたキョウコだが、思いのほか、指先が動かない。そんなキョウコに、人生の先輩であるクマガイさんが、優しい言葉をかける(P.109)。

自分が考えているよりも、実はずっと体にダメージを受けているのよね。まだ若いつもりで、きっとこんなことができないはずはないって思っているのかもしれないけど、できないのが現実なのよね。できないはずがないとあまりに思いつめると、自分の体がかわいそうだから、できない自分を認めてあげたほうがいいんじゃないの。少しずつでも進んでるんでしょう

人は生まれた瞬間から、死に向かって走り出す。そう考えると、身体は日々、老いが進行するんだよね。僕は今のところ、老いを感じることはほとんどないけれど、昔のように、グラウンドや体育館を走り回る体力はないかな(´・ω・`)

そう遠くない将来には、老いを明確に感じるようになるのかもしれない。そうなったときも、過度に自分を責めず、受け入れられるよう、心の準備をしておきたい。また、今後の人生でもっとも若いのは、まさに今日だ。そのことを念頭に置き、1日を大切に過ごしたい。

 

モノとの出会いも縁。

モノや本も、人と同じで縁があるとキョウコは考えている(P.130)。

チユキさんの部屋からピアノ曲の音楽が流れてきた。(中略)世の中には自分の知らない音楽がたくさんあるのだろうなあとキョウコは考えた。それを全部知ろうとするのは無理なのだし、生きているなかでひょんなことで出会ってしまった物、音楽、本、事柄は縁があるのかなあと考える。

この考え方、いいなぁ。僕は一度興味を抱くと、なんでも欲張って知りたくなる。だけど、全部を知ることは、絶対に無理なんだよね。縁があるものは、自然と自分のもとにやってくる。また自分のもとにやってきたものは、縁がある。モノであれ、音楽であれ、本であれ、みんな同じ。過度に欲ばらず、また先入観だけで拒絶せず、縁を大事にしたい

 

ややこしい問題を自ら作り上げる。

ややこしい問題の多くは、元々存在しているわけじゃなくて、自ら作り出してしまっているんだよね(P.165)。

普通に暮らしていれば、嫌なことなどひとつもない。なのに自分が、母親との関係を思い出したり、他人と比較したりして、気になる問題を作り出していたにすぎない。ややこしい問題を考えると頭が痛くなるくせに、勝手に自分でややこしい問題を頭の中で作り上げる。
「いいかげん、自覚しなくちゃね」

当然すべてではない。でも問題の多くは自分の頭の中で生まれるということを自覚しておくこと。これはすごく大事なことだと思う。何かに困ったとき、自問したい。その問題は、本当に存在しているのか。ただの思い込みではないか。それだけでも、ずいぶんと楽に生きていける気がするよ(`・ω・´)

ということで、2つの記事にわたって、れんげ荘という小説について紹介してきた。今のところ、2009年に、前記事で紹介した「れんげ荘」、2013年に今回紹介した「れんげ荘物語 働かないの」の2冊が発売されている。これで完結なのか、またしばらくしたら、続編が出るのかはわからないけど、発刊されたらいいな。

「れんげ荘」はこちら。

「れんげ荘物語 働かないの」はこちら。

そしてたびたび紹介している「34歳無職さん」、2015年12月の時点では、6巻まで出ている。こちらは漫画で、雰囲気はすごく似ていると思う。個人的に強くオススメしたいコミック。

どれもオススメなので、機会があれば、ぜひ読んでほしいな。

 

以上、ゆとり隊長でした(`・ω・´)!

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